塾では入会時の面談以外に定期面談があります。
定期面談がどのような内容で進められるのか、どんなことを聞くべきかなどを中心にお話しします。
定期面談の頻度
定期面談は年に3回ほどあります。基本的には長期休み前に面談があるイメージです。
- 夏期講習前の6~7月
- 冬期講習前の11~12月
- 春期講習前の2~3月
長期休みは復習や予習をする絶好のチャンスです。面談は長期休み中の授業内容や季節講習の提案がメインの内容として進みます。
面談にかかる平均時間
まずは塾長からの報告です。ここは受け身で聞いておけばOK。何か不明点があればその都度聞くのがベター。
面談が長丁場になることもあるので、質問したいことを忘れてしまうのを防ぐためです。

わたしの経験上、面談は30~60分くらいが平均的な長さです。
面談後に何か予定がある場合は、あらかじめどれくらい面談で時間がかかるか聞いておくといいですね。
気の利く塾長であれば、面談時間短縮のために資料ベースで説明してくれたり工夫してくれるはずです。
受験生であったり、よく相談しなければいけないことがある場合はこの限りではありません。
長いと面談に2時間かかったこともあります。長すぎて再面談することもしばしば…
お子さんの様子をよく知るために、面談後は余裕のある日にするといいですね。
面談内容
ここからが本題です。面談内容を具体的にご説明します。
- 授業授業や自習の様子
- 授業の進み具合
- 宿題の実施状況
- 計画に対する現状
- 直近の講習の成果
- 模試の結果報告
- 目標の確認
- 模試や検定の案内
- 講習(夏期講習など)の提案
最低限の項目なので、これらが面談で話されない場合は転塾を考えてもいいかもしれません。
授業や自習の様子

授業時間は集中して受けられています。
授業中の様子は千差万別、生徒それぞれです。たとえば、先生になかなか質問できない子がいたり、言われなくてもどんどん進められる子がいたりと様々です。
面談ではそんなお子さんの細かな様子を教えてくれるでしょう。

自習にはよく来てくれるのですが、来るだけで満足してるようです。
勉強は嫌いでも塾(の空間)は好きって子もいます。自習に行く=勉強しているから安心、は親の早とちりの場合があります。
わたしの教室にいた生徒で自習は毎日来るけど全然勉強しない子がいました。その子は何をしていたかと言うと、シャーペンの分解。中学生男子がやりがちな遊びです。
散々注意すると、言われるのが嫌で出ていくんですが教室の前にあるコンビニにいるんです。あのイートインコーナーでいっちょ前にノートを開いて…
コンビニまで行って連れ戻したこともありますが、そこまで手を焼いていると他の子に目がいかなくなります。
そんなときはご家庭に電話して状況を説明していました。
この例は極端なので面談を待たずにその場で連絡して対応しました。こんな極端な例以外は面談で報告されるのが普通です。
授業の進み具合

数学は1回の授業で見開き6ページ進められています。予習ペースを保つことができています。
1回の授業でどれくらいテキストを進められているかの報告があります。
予定通り進めるのが難しい場合、通塾ペースを増やす提案がされるかもしれません。

週1回から週2回にしましょう。
手遅れになると、本人の「分からない」が増えてモチベーションが下がります。
授業回数を増やすのはお金が掛かるので簡単に判断できないかもしれません。でも手遅れになってからだとモチベーションを上げるのも、理解するのも余計な時間が掛かります。
塾長の話を聞いてお金の掛け時を正しく判断するのが時間的に遠回りせず、お金も掛けずに済む賢いやり方です。
宿題の実施状況

宿題はきちんと毎回できています。
宿題は生徒によってかなり特徴があります。
毎回ちゃんとこなしてくれる子もいれば、俺はやらないとまるで決め込んでいるような生徒もいます。

そういう生徒をどうにかするのが塾の腕の見せ所ですね!
また、一見やってあると見せかけて答えを「丸写し」している子もいます。
丸写しは塾側から見たらバレバレです。全く宿題をやってこないよりは、努力しているのでわたしはほめたいです!
計画に対する現状

予習ペースの予定で順調に進められています。
普段の授業や直近の模試などをふまえて、現状成果が出せているのか、もしくは成果が出ていないのかお話しします。
成果が出ていない場合は、これからどうしたらいいか後ほど提案や相談があります。
直近の講習の成果

前回の春期講習では予定通り進められました。
前回の長期休みで講習を取っている場合、その報告があります。
予定通り進められなかった場合は、次の講習にその単元を持ち越されることが多いです。
模試の結果報告

数学の偏差値が45から50に上がってますね。
直近の模試の結果報告があります。面談で模試結果を受け取ることが多いと思います。
苦手単元や前回の模試からの改善点の共有をします。志望校判定のある模試の場合、そこも一緒にチェックします。
丁寧な面談だと模試の数字上の結果だけではなく、実際の解答用紙を見ながらフィードバックしてもらえます。
目標の確認

夏休みに苦手単元を克服して、志望校合格に向けて一緒に頑張りましょう!
- 短期目標 次回英語テストで90点取る
- 中期目標 英語の偏差値を55にする
- 長期目標 志望校合格
このように短期目標・中期目標・長期目標を立てると目標が明確になり実現しやすいです。
もし「志望校合格目指しましょう!」とあいまいな目標を立てられたら親から突っ込んで聞きましょう。

本当に、これで志望校に合格できますか?
こんな言葉をかけられると、塾長は焦って目標を立て直してくれるはずです。
模試や検定の案内
検定や模試のお知らせがあります。
検定は受験に有利になることがあります。高校受験だと英検、漢検、数検など3級以上が条件になることが多いです。
模試は志望校判定も出るのはもちろん、受験本番の練習にもなるので受けない以外に選択肢はありません。
講習(夏期講習など)の提案

夏期講習では追加授業を50回しましょう!
現状と目標のギャップに差がある場合は、通常授業だけでは足りない場合があります。
その場合は講習を提案されるので受けてくださいね。
講習にあわせて新しい教材も提案されることがあります。学校の夏休みのワークのような、総復習ができる教材を進められることが多いでしょう。
普段は教科書準拠教材を授業で使っている子が多いです。その教材でも復習は可能ですが、ちょっと物足りません。
なぜなら高校入試などで出題されるのは定期テストのような準拠教材が元になってる問題ではないからです。
学校の定期テストだけ点数を取れればいいという子以外は、総復習用のテキストがあると安心です。
面談で聞かれること
面談では塾長から親への質問もあります。

家での勉強の様子を教えてください。

1日30分くらい机に向かってます。
毎日の学習時間や、学校や塾の宿題をするタイミング、どんな環境で勉強しているかなど聞かれます。
宿題で分からない問題があったときにどうしているか、なども聞かれるかもしれませんね。
お家の方が教えているのか、答えを見て理解しているのか…など。
面談で聞くこと
最後に、面談で塾長に聞いておくといいことをお伝えします。
- 志望校について
- テスト勉強の仕方
疑問に思ったことは何でも聞けばいいのですが、この2つは聞きやすいと思います。
志望校について

うちの子、どこの高校に行けますか?
親の地元でない場合、高校の偏差値や雰囲気など全く分からないかもしれません。塾長に遠慮なく聞きましょう。
どこの高校がいいか目星がついているなら、そこに行けそうか聞いてみてください。偏差値表などを使って教えてくれます。
より適切なアドバイスを受けたい場合は、テストや模試の結果を塾に毎度提出するようにしましょう。
テスト勉強の仕方

テスト勉強ってどうやってするんですか?
この質問、ありがちなのですが答える側としてはおおざっぱな質問すぎて回答に迷うことがあります。
塾長の力量を確かめるためにも聞いてみてもいいかもしれませんね。塾長の説明が分かりやすければ、それを先生に伝えられている証拠です。(授業で実施できている)
反対に分かりにくいようであれば、先生や生徒にうまく伝わってない可能性があります。
場合によっては転塾を考えた方がいいかもしれません。
面談を有効活用しよう
面談は生徒の目標を達成するための相談の場です。塾長から報告や提案がたくさんあります。それを聞いた上で親の意見も伝えてください。
聞き忘れを防ぐために、あらかじめ質問を考えてメモに書いて面談に持っていくのも手です。
それでも聞き忘れた場合は、電話で聞くのもOKです。せっかく高いお金を払って行かせるので、塾(面談)を有効活用しましょう。
塾は勉強の悩みを解決して目標達成するための場所です。でもそれにはご家庭の協力も不可欠です。
お金を出したらあとは任せきり、ではなくお子さんの勉強について塾と一緒に考えていきましょう。